初心者向けおすすめマダミス10選

1. 何度だって青い月に火を灯した
プレイ人数: 6~7人
プレイ時間: 約150分
特徴: 王道スタイル / 犯人捜し / マフィア抗争が題材
マーダーミステリー黎明期から語り継がれる**「最も模範的なマーダーミステリー」**とも評される名作です
1960年代イタリアのマフィアファミリーを舞台にボスが殺害され、跡目争いの火種がくすぶる中で物語が展開します。登場人物たちはボスの弟や妻、占い師や娼婦など個性的で、ハードボイルドなマフィアの世界観を存分に味わえます。
プレイヤー各自に秘匿情報と目的が与えられ、殺人事件の真相解明と自分の目的達成の両面を追求する群像劇です。
本作は「事件の発生」→「調査と推理」→「推理発表で犯人指摘」→「エンディングで物語の結末が判明」という王道の流れをすべて備えており、初めてでもゲームの進行が掴みやすくなっています。ゲームシステム面でも現在の日本のマダミスの基本を過不足なく備えており、初心者が最初に遊ぶ一本として間違いない完成度です
プレイヤーは疑心暗鬼に陥りながらも協力して犯人を探し出すスリルを味わえます。マーダーミステリー経験400作以上の有識者も「これ一本で十分」と絶賛するほどで
まず最初に挑戦してほしい不朽の名作です。
Amazon商品ページ: 何度だって青い月に火を灯した【6~7人用】
2. 九頭竜館の殺人
プレイ人数: 7~9人
プレイ時間: 約120分
特徴: クローズドサークル / 古館での怪奇ミステリー / 探偵役不在型
古びた山奥の館で起きた怪奇な殺人事件を題材にしたシナリオです。降霊会の翌朝、館の地下室で霊能者の死体が発見され、新聞記者や大学教授、画家、運転手、館の当主などクセ者揃いの容疑者9名が集められます。
館には「太古に人々を支配した化け物」の伝説が残り、降霊会や不可解な事件と相まって不気味な雰囲気…まさにクラシックな洋館ミステリーの世界観です
クトゥルフ神話風の要素も散りばめられており、ホラーやオカルト好きには特に刺さるでしょう
物語は少しノスタルジックなテイストで描かれ、登場人物たちの背景も重厚です。
ゲームとしては、閉ざされた館内で全員が容疑者というクローズドサークル型の王道設定。参加者全員で犯人を推理し逮捕することが共同の目的ですが、各自に固有の秘密やミッションも与えられています
犯人探しと並行して自分の使命を果たそうとする駆け引きが生まれ、推理以外の駆け引きも楽しめます。難易度はそれほど高くなく、クトゥルフ要素を知らなくてもプレイに支障はありません
館物ミステリーの雰囲気を存分に堪能できる一作で、物語への没入感が抜群です。初心者でも定番ミステリーとして遊びやすいでしょう。
3. 人狼村の祝祭
プレイ人数: 7~8人
プレイ時間: 約120分
特徴: 人狼ゲーム風テーマ / 村で連続怪事件 / ファンタジーホラー要素
人狼ゲームの世界観を下敷きにしたユニークなマーダーミステリーです。人狼伝説が残る小さな村で毎年行われる祝祭の翌朝、旅の商人の無惨な遺体が発見されます
死体は殴打され髪をむしられ喉が抉られるという狼に襲われたような状況で、2か月前にも同様の手口の殺人事件が発生していました
「これは本当に人狼の仕業なのか?」村人たちは疑心暗鬼に陥ります。さらに王都から派遣された騎士が行方不明になり、占い師が二人存在するという不審な事実まで判明…次々と謎が膨らみます
人狼ゲームでお馴染みの「村人」「占い師」「騎士」たちが本当に生きていたら?という発想で作られた物語で、ファンタジックな伝承ミステリーを楽しめます
ゲームは基本的に犯人探しですが、人狼伝説の真偽や騎士の失踪理由など、解き明かすべき要素が多岐にわたります。情報量は適度で難しすぎず、初心者でも議論についていきやすいでしょう。人狼ゲーム経験者なら役職設定にニヤリとしつつ推理でき、未経験者でもひとつの伝奇ミステリーとして十分楽しめます。ホラー要素はありますが過度に怖すぎることはなく、どちらかといえば物語重視です
人狼と推理を組み合わせた独特の世界観は初心者にも新鮮で、推理と物語の両方をバランスよく味わえる作品です。
4. 猟奇はカクテルに滲む
プレイ人数: 4人
プレイ時間: 約120分
特徴: 現代日本が舞台 / メタ要素あり / 初心者と上級者どちらも楽しめる
バーの常連4人組が体験する少し変わったマーダーミステリーです。とある普通のバーで退屈していた常連メンバーに、店主が「マーダーミステリー」のゲームを渡すところから物語が始まります
登場人物たちはゲームの中の役割を演じつつ、現実の自分たちも関わる二重構造の謎解きに挑むことになります。「ゲーム内ゲーム」というメタ的な仕掛けが施されており、初心者は純粋に物語として楽しみ、経験者は隠された真の謎解きにも挑める二段構えのデザインです
実際**「初心者にはストレートなマダミスを、玄人には全ての謎解きを楽しんでほしい」**というコンセプトで作られており、幅広い層におすすめできます
現代日本が舞台で登場人物も等身大のため、初心者でもロールプレイしやすいのも利点です。情報量も4人用にコンパクトにまとまっており、初参加でもじっくり腰を据えて推理を楽しめます
一方で物語には複数の仕掛けや隠れた真相が存在し、推理巧者はより深く切り込めるでしょう。プレイヤー数4人と少人数なので集まりやすく、ゲームマスター不要で遊べる気軽さも魅力です
初めてのメンバー+経験者という組み合わせでも全員がそれぞれの視点で満足できる、リプレイ性の高い良作です。推理に自信がついてきた頃にぜひ挑戦してみてください。
Amazon商品ページ: 猟奇はカクテルに滲む【4人用】
5. 消えたパンツと空飛ぶサカナ
プレイ人数: 5人
プレイ時間: 約60分
特徴: コミカルな日常ミステリー / 短時間で完結 / 初心者に最適な入門編
タイトルからしてインパクト大な本作は、気軽に遊べるお手軽マーダーミステリーとして人気です。あるシェアハウスで、女の子の大事な下着(パンツ)が消えたことから騒動が始まります
住人たちを集めて犯人探しが始まりますが、事件は思わぬ方向へ進展し…? 下着泥棒探しという日常的でコミカルな導入から、一転して本格的な推理劇に発展するギャップが魅力です
序盤は笑いを交えつつ和気あいあい進み、次第に隠された真相が明らかになっていくストーリー展開は初心者でも取っつきやすいでしょう。
プレイ時間はわずか60分程度と短く、ルールも簡潔なので初めてでも最後までスムーズにプレイ可能です
各プレイヤーにはバレてはいけない秘密や時間内に達成すべき個人目標が設定されており、誰もがゲームに積極的に関与できます
犯人探しと同時に自分のミッション遂行も求められるため、全員が主役になれる構成です
また本作は「初心者用マーダーミステリー」として企画されただけあり、難易度や情報量が抑え目で初プレイに理想的です
コミカルな雰囲気で緊張しすぎず遊べるので、ボードゲーム感覚でマーダーミステリーを体験したいグループにぴったりでしょう。価格も手頃で入手しやすく、まずはこれで雰囲気を掴んでみるのをおすすめします。
Amazon商品ページ: 消えたパンツと空飛ぶサカナ【5人用】
6. オッドタクシー ショー・タイム
プレイ人数: 5人
プレイ時間: 約120分
特徴: 人気アニメ原作の公式シナリオ / 動物擬人化世界 / ファンも初心者も楽しめる
大ヒットしたオリジナルアニメ『オッドタクシー』の世界を題材にした公式マーダーミステリーです。アニメ本編のその後を描く完全オリジナルストーリーとなっており、ファンには見逃せない内容になっています
登場人物は動物の姿をしたキャラクターたちで、ユニークで個性豊かな面々が事件に関わります。アニメを観ていなくても物語は独立して楽しめるよう配慮されていますが、知っているとニヤリとする小ネタや設定も散りばめられています。アニメファンの友人を誘って遊ぶのにもぴったりでしょう。
ゲームとしては5人全員がGM不要でプレイします
舞台は「小戸川(主人公のタクシードライバー)のその後」で、彼や周囲のキャラクターに新たな事件が降りかかる展開です。作品の雰囲気そのままに会話劇が繰り広げられ、シリアスとユーモアが混じった推理劇を堪能できます。対象年齢14才以上とやや低めで、学生グループなど若い世代にも遊びやすいでしょう
アニメ由来の世界観のおかげで役になりきりやすく、ロールプレイが初めてでも入り込みやすいはずです。評価も★4.0/5.0と高く、緻密に練られたシナリオと世界観が魅力だと好評です
ゲームとアニメのコラボ体験として、初心者にもぜひ体験してほしい作品です。
Amazon商品ページ: オッドタクシー ショー・タイム【5人用】
7. ロナエナ ―厄災のギフト
プレイ人数: 5人
プレイ時間: 約60分
特徴: 学園ミステリー / 短時間・少人数でも濃密 / シリーズ連作ではない単体作品
「ミステリーポータブル」シリーズの一作で、少人数・短時間ながら濃密な推理体験ができるコンセプトで作られています
舞台は「ロナエナ学園」という学校で、プレイヤーは学園の生徒5人になりきってとある死亡事件の謎を捜査します
被害者は学園関係者で、プレイヤーたちもまた容疑者の一部です
限られた時間内に真実を暴き犯人を見つけること、そして自分たちに課せられたそれぞれの目的を果たすことが勝利条件になります
学園ものらしい友情や青春要素もありつつ、「厄災のギフト」というタイトルが示唆するダークな謎が物語に深みを与えています。
本作最大の魅力は、1時間で完結するとは思えない満足度にあります
通常マダミスは長時間になりがちですが、本作はルールや進行をコンパクト化することで5人1時間という手軽さを実現しています
それでいてストーリーは薄味ではなく、密度の濃い推理と駆け引きが楽しめると評価されています
実際プレイしたユーザーからも「気軽に手軽に通過儀礼的に遊べる良作」との声が上がっています
初心者グループが最初の一歩として遊ぶのにちょうどよく、短いのでお試しプレイにも最適です。またシリーズものではありますが各作品は独立しているので、これから始めても問題ありません
時間がないけどマダミスを体験してみたい時、まずロナエナ学園で巻き起こる謎に挑んでみましょう。
Amazon商品ページ: ロナエナ ―厄災のギフト【5人用】
8. 優しい死神の席
プレイ人数: 5~6人
プレイ時間: 約150分
特徴: 落語×ミステリーの異色作 / ロールプレイ重視 / 泣ける感動系ストーリー
「落語の世界」を舞台に繰り広げられる異色のマーダーミステリーです
ゲームデザインを手掛けた鯖井凌氏と、落語家の三遊亭楽天氏が監修として参加しており、古典芸能である落語の雰囲気と本格ミステリーを融合させた物語が特徴です
とある寄席(落語の劇場)で起きた殺人事件を発端に、出演者や関係者たちの人間ドラマが描かれます。タイトルに「死神」とある通り、落語の演目「死神」をモチーフにした要素も含まれており、知っているとニヤリとできる仕掛けも。物語はシリアスで奥深く、場合によっては感動で涙してしまうプレイヤーもいると言われるほどです。
本作はロールプレイ(役になりきって演じること)に重きを置いたシナリオで、登場人物の心情や人間関係が丁寧に描かれています
そのためプレイヤー自身がキャラクターの想いを背負って推理を進める没入感が格別です。「落語家」「噺家の弟子」「寄席の座付き作家」など他では見ない配役がユニークで、落語という伝統文化の空気をまとった世界観は唯一無二と言えるでしょう
難易度自体は極端に高くありませんが、物語への感情移入度合いで体験の濃さが変わるため、初心者でも積極的にキャラになりきる意識で挑むとより楽しめます
総合的なシナリオ品質は非常に高く、遊んだ人の満足度も高評価です(某レビューサイトでは★4.5/5.0)。他の作品に慣れてきて、「次は心に響くドラマ性のある作品を…」と求める方にぜひおすすめしたい逸品です。プレイ後にはまるで一席の人情噺を聞いた後のような余韻が味わえるかもしれません。
Amazon商品ページ: 優しい死神の席【5~6人用】
9. 腐草館からの招待状 ~探偵・斑目瑞男の事件簿~
プレイ人数: 7人
プレイ時間: 約120分
特徴: テレビ番組原作のシナリオ / クラシックな館ミステリー / 全員に秘密のミッションあり
その名の通り“腐草館”と呼ばれる山奥の洋館から届いた招待状により集められた7人が、館で発生した殺人事件に挑む物語です
本作はテレビ朝日のミステリードラマ企画「探偵・斑目瑞男の事件簿」とコラボしたパッケージシナリオで、番組のオーディション用に書き下ろされたストーリーというユニークな背景があります
(ドラマ自体は未放送エピソード)。内容としては心霊スポットと噂される不気味な館で起きるクローズドサークル・ミステリーで、古典的なホラーテイストと本格推理が融合した作品です
招待状によって集った面々の中に犯人がいるのは明白ですが、誰もが一筋縄ではいかない秘密を抱えており、議論は白熱します。
プレイヤー7人全員で犯人を推理し逮捕することが目的ですが、それだけではありません
各プレイヤーにはそれぞれ固有のミッション(隠された目的)が与えられており、犯人探しと並行してその達成も目指す必要があります
例えば「ある人物を庇い通す」「特定のアイテムを独占する」など、役ごとに違う勝利条件が存在するため、協力だけでなく対立や駆け引きも生まれます
このようにマルチエンディング的な要素があり、誰が真の勝者になるかは推理結果+各自の目的達成度で変わる仕組みです。情報量や難易度は標準的で、初心者7人でも十分遊び切れる設計になっています
クラシカルな館ミステリーの雰囲気を味わいつつ、ゲーム的な要素も楽しめるバランスの良い作品です。推理小説さながらの展開を、大人数でワイワイ体験したいときにおすすめします。
Amazon商品ページ: 腐草館からの招待状【7人用】
10. ウェンディ、大人になって
プレイ人数: 4~5人
プレイ時間: 約120分
特徴: SFテイストの実験施設が舞台 / マーダーミステリーミニシリーズ / 世界観の作り込み◎
最後に紹介するのは、グループSNEの**「マーダーミステリーミニ」シリーズの人気作です
作品名からピーター・パンの“ウェンディ”を連想するかもしれませんが、内容は近未来SF風味のオリジナルストーリーとなっています。天才科学者・九十九曜子博士が極秘に進めていた奇妙な実験に巻き込まれた5人の登場人物たち──閉鎖された実験施設から脱出するため、ある条件を満たさなければならない状況で事件が発生します
プレイヤーキャラクターは博士の助手や夫、医師、記者、そして破壊されたアンドロイドに搭載されていたAI「ウェンディ」本人というユニークな顔ぶれ
SF設定ながら丁寧なキャラクター背景説明と用語集が付属し、スムーズに世界観に入り込める工夫があります
テキスト量はやや多めですが、その分没入感たっぷり**に遊べると好評です
ゲームは密室脱出要素と殺人事件の真相解明が絡み合い、推理のしごたえは十分。難易度は初心者OKとされており(ボードゲームカフェ店主の主観では**「難易度:初心者OK」とのこと
)、理不尽な謎解きはありません。シリーズ中でも特にシナリオの完成度が高く「名作」と名高い一作で、緻密に作り込まれた世界観とストーリーが魅力だとプレイヤーから評価されています
4~5人用と少人数で遊びやすく、GMも不要です。SFや実験サスペンスに興味がある初心者なら最初の一歩に選んでもよいでしょう。短時間で遊べるミニシリーズの中でも満足感が非常に高いため、「短いけど面白いマダミスがやりたい!」**という要望にピッタリ応えてくれることでしょう。
Amazon商品ページ: ウェンディ、大人になって【4~5人用】
まとめ
初心者向けのマーダーミステリー10作品を紹介しました。それぞれプレイ人数や所要時間、テーマや雰囲気が異なるため、まずは一緒に遊ぶメンバーや好みに合わせて選んでみてください。例えば、**6~7人集まるなら王道の「青い月」**で間違いなしですし、**少人数なら「消えたパンツ」や「ロナエナ」で手軽に体験できます。物語重視でじっくり遊びたいなら「優しい死神の席」のようなドラマティックな作品を、ワイワイ盛り上がりたいなら「人狼村の祝祭」や「腐草館からの招待状」**といった大人数シナリオが良いでしょう。
初めて遊ぶ際は、事前にルールブックや配役シートに目を通し、ゲームの流れを把握しておくとスムーズです。また、お互いにキャラクターになりきって会話を楽しむほど盛り上がるので、恥ずかしがらずに演じてみましょう。今回紹介した作品はいずれもAmazonで入手可能で品質も折り紙付きですので、ぜひ気になったシナリオにチャレンジしてみてください。マーダーミステリーの世界に飛び込み、あなただけの名推理ストーリーを体験してみましょう!
